過食嘔吐がもっとも酷かった時期に、私は摂食障害に関連する書籍を何冊も読みあさりました。

そこには、過食症に見られる行動や症状が書かれていました。
私は「これはあてはまる、でも、ここまでひどくない」と、そこに書かれてある事柄を、指折り数えながら読み進めていきました。

しかし、私のいちばん深刻な症状は

「いま、過食に依存している自分自身がいるという事実を認めようとしない」

ということでした。

書籍が役に立たない、と言いたいのではありません。
そうした本のなかには摂食障害で苦しんでいる人たちに対して書かれたものも数多くありますし、読んだことがきっかけで救われた人たちもたくさんいるはずです。

しかし、私の場合は食べ物や食べ方、体型や体重へのこだわりがあまりにも根深い問題になってしまっていました。本を読んだだけではどうにもならなかったのです。

独りでなんとかしようと思って、うわっつらだけの症状に一喜一憂しているうちは少しも楽になれませんでした。

自分と自分の関係、自分と他人の関係、身についてしまった物事の考え方、過去の出来事、そういったものを一度全部吐き出す必要があったのです。

まずは、言葉にして、声に出して、それを誰かに聞いてもらうこと。

大掃除とか、虫干しを思いうかべてもらうと、わかりやすいかもしれません。押入れをあさると、こんなにモノが沢山つめこまれていたのか!と 思うことはありませんか?

なんとなく捨てられないもの、もう存在すら忘れてしまっていたもの、すっかりカビ臭くなっているもの…。
扉を開けるのも嫌だ、という人もいるかもしれません。

また、掃除は一度やればいいというものではありません。知らないうちにホコリはたまります。毎日少しずつでも、気がついたときに掃除すれば、結局はラクです。
だけど、家の掃除と違って、自分の大掃除は自分ひとりではできないのです。

自分ひとりだけだと、物事をはかる基準は、とうぜん自分の頭だけです。でも、その考え方こそが「今、ここ」 にいる自分をひどく苦しめていたのでした。

自分だけでグルグルと堂々巡りをして、その結果自分を責め立てるか、そうでなければ「このトラウマがアタシのアイデンティティなんだもん」と自己れんびんにひたるだけで終わってしまっていました(ああ、書いてて汗が出てきた(^^ゞ)。

頭の中でモヤモヤ考えていても、モヤモヤのままです。腹や胸に溜まっている感情を抱えたままでは、息苦しいばかりです。

はじめは、言葉に出すこと、声に出すことも難しく感じました。でも、だんだんと表現できるようになりました。

自分の思いを言葉にすること、他の人の話を聞くこと、そして、食べ物の問題に苦しまなくても済む生き方を目指していくことで、自分と向き合うことができるようになれます。

これらの作業を行うときに、自助グループがとても役に立ったのです。

グループのメンバーは、自分と同じ問題を抱えていて、そこからの回復を目指すという共通の目的をもっています。個人のプライバシーを守る為のルールもあります。ミーティングで話されたことが会場の外へ持ち出されることはありませんから、安心して話すことができます。

ミーティング以外で、メンバーとじっくり話をすることもできます。あえて痛いところをついてもらうのもよし。私はよくこれでカサブタをはがされます。でも結構好きです(^^ゞ。

この病気は一筋縄ではいきません。

だから、お医者さんも、カウンセラーも、利用できるものはどんどん利用して頂きたいのです。
なんといっても自分の命がかかっているのですから。

そのなかの選択肢として、ぜひ、自助グループも加えてみてはいかがでしょうか。